仁多地域

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古くから仁多地域にある仏閣を紹介します。


寺請け制度が法制化され、檀家になるようになってから、仏教が民衆に深く係わり、僧侶による民衆の強化と布教が行われたようである。従って町内の寺院は江戸時代に創建されたものが多い。

高龍山・大吉寺,松雲山・蔭凉寺,金谷山・光善寺,石雲山・常高寺,八頭山・玉雲寺,大人山・法恩寺,月石山・日光寺,延命山・大徳寺,積登山・善勝寺(1)

 

高龍山・大吉寺

 

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町河内629
○宗派 曹洞宗
○本尊 千手観世音菩薩
○開基 不詳
○開山 悟山蕘了和尚(総光寺15世)
○中興 仁周ト鳳和尚
○現住職 梶谷玄雄(7世=長栄寺17世兼務)
○沿革 猿政山の真言宗寺院を移したものであるが、年代などははっきりしない。慶安2年(1649)蕘了和尚が創立した。明治30年(1897)仁周ト鳳の代に伽藍が完成した。昭和28年(1953)火災により堂宇を焼失したが、6世耕雲太源和尚が昭和38年に堂宇を再建し、昭和63年大雲玄雄和尚が伽藍の周囲及び天井などを修復した。
○主な法要・行事
・三朝祈念
・施食会
・彼岸会=3月・9月

 

松雲山・蔭凉寺

 

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町三沢452
○宗派 臨済宗妙心寺派
○本尊 延命地蔵菩薩
○開基 三沢六郎三郎為仲(直自庵定為居士)
○開山 玉林和尚
○中興 関峰和尚
○現住職 松本養一(16世)
○沿革 三沢為仲により乾元元年(1302)に創建され、開山玉林和尚は為仲の舎弟である。代々三沢氏の菩提所で、老松山妙厳寺と称し一族の減罪道場としたが、天正年間(1573--1591)に三沢氏が滅亡した後、安国寺惠瓊(安芸国の安国寺の僧)の周旋により毛利氏の外護、続いて堀尾、京極松平氏代々の帰依があり、明治維新に及んでいる。
貞享元年(1684)関峰和尚が住して中興し、相国寺派より妙心寺派に転派し、天明2年(1782)素経和尚は従来の妙厳寺の寺号を廃し、松雲山蔭凉寺と改称した。
本尊延命地蔵菩薩像は明治の廃仏毀釈の際、三沢神社前の釈迦堂から移した。釈迦像・観音像・千手観音像(仏師・京都光照作)・地蔵像(寛政10年=1798・三沢町加藤清右衛門三安の寄進)・仁王像2体がある。古文書では、三沢爲清・為虎の証状・安国寺惠瓊・堀尾氏等の書状や寄進状に加え、白隠禅師(日本臨済宗中興の祖)真跡による訓戒「邊微意知吾(へびいちご)」(巻物1巻=県文化財指定)がある。これらの文書から、当寺は三沢氏の菩提として隆盛を極め、その後江戸時代中ごろも、三沢地内はもとより、木次町平田北原の各地に末寺辻堂の数40余に及んだ。寺領も国主堀尾氏の時代にいたるまで寄進され、徳川初期には雲国内屈指の寺院に数えられていた。
○主な法要・行事
・涅槃会=2月15日
・彼岸会=3月・9月
・仏誕会=5月8日
・施餓鬼会=8月5日
・盆=8月13日-
・秋葉山夏祭(三沢十七夜祭)=8月17日
・成道会=12月8日
・一畑講=毎月7日(下鞍掛・三沢町の講員宅)
・秋葉山例祭=8月20日(上鴨倉)
・愛宕山例祭=7月24日(上鴨倉)8月16日(原田)
・一畑山例祭=8月7日(原田)
・円照堂(旧仁多札32番)=随時
・四日市一畑山=不定期

 

谷山・光善寺

  

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町鴨倉583
○宗派 浄土真宗大谷派
○本尊 阿弥陀如来
○開基 光善法師
○開山 光善法師 
○現住職 楠 貴弘
○沿革 初め真言宗であったが、天和3年(1683)5月4日、第5世秀也法師の代に浄土真宗に改宗し、光善寺と称するようになった。文政5年(1822)6月29日、火災のため堂于・古記録などを焼失したが、文政11年(1828)再建された。明治12・3年(1879-)ごろ南画の大家田能村直入が来遊して当寺に泊まり、下鴨倉八景を描いた。
○主な法要・行事
・彼岸法要=3月・9月
・お盆=8月
・御正忌=11月28日

 

石雲山・常高寺

 

 

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町河内326
○宗派 臨済宗妙心寺派
○本尊 薬師如来
○開基 東昌庵殿鳳仙道麟居士
○開山 心月聰怡和尚
○中興 聖翁養公首座
○現住職 -
○沿革 創建年代ははっきりしないが、開山心月聰怡和尚の寂年が寛文3年(1663)であるので、そのころと思われる。元文4年(1739)祖養首座(聖翁養公首座)が再現した。文化2年(1805)祖伝首座住職死後、伽藍が廃壊し無住であったが、檀家一同が安政5年(1858)伽藍を再現し、明治11年(1878)義山和尚が入山して法地初代となり、現在に至っている。
○主な法要・行事
・年始会(檀家総会)=1月3日
・大師講=3月21日
・彼岸会=3月・9月
・施餓鬼会=8月3日
・薬師講=8月7日
・盆=8月13-15日

 

八頭山・玉雲寺

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町佐白404
○宗派 曹洞宗
○本尊 白衣観世音菩薩(正徳5年=1715作)
○開基 馬庭某
○開山 大祝和尚 
○現住職 藤原成章(24世)
○沿革 建立年代ははっきりしないが、馬庭某が当寺の開基、玉雲院陽春要山居士が一宇を建立したと伝えられている。後に伽藍が破壊したが、応永年間(1394-1427)、馬庭与一右衛門が総光寺八世大祝和尚を懇請し、開山第一祖として伽藍を創建、田園と山林数ヶ所を寄進した。正徳5年(1715)8月に火災のために焼失したが、4世の和尚は馬庭直重、植田宣綱、植田正信、馬庭直房らと協力して、享保10年(1725)12月再興した。この後、堂宇も大破したが、18世昇龍和尚は、馬庭又右衛門、岩田新右衛門、吉川金右衛門、植田茂三郎らと協議して、明治13年(1880)10月28日現在の伽藍を建立した。その後、昭和35年5月庫裡を改築、同59年位牌堂を新築し、また同61年境内地とその周辺に桜の苗木230本を植えた。
○主な法要・行事
・元朝勤行=正月
・節分=2月3日
・涅槃会=2月15日
・彼岸会=3月18日~/9月20日~
・花祭り=4月8日と5月5日子供を呼んでお釈迦様の像に甘茶をかけて、それを持ち帰る。
・大般若会=4月29日、境内の金毘羅大権現(享保8年勧請・当山4世大轍和尚、国主松平出羽守宣澄の棟札あり)を祀る。大般若を転読し、法要後講員に祈祷札と祝い餅を配る。
・施食会=8月3日
・供養=8月6日上布施の山頂にある一畑薬師を祀る。8月24日、嘉永6年(1853)に勧請された大山智明大権現を祀る。牛馬飼育者は笹の束を供え、それを持ち帰って与える習わしがあり、昭和初期までは大いに賑わった。
・宇蘭盆会=8月13日-15日
・成道会=12月8日
・観音様の迎拝=9月彼岸中日、佐白、上布施、前布施で5軒単位で1番から32番まで当家が、寺から仏像を迎えて祀る。信者が札を納めて巡拝、子供は接待を楽しみに巡拝したが、戦時中に中止された。
・夏祭=8月22日 境内の愛宕大権現(火災を除けとして寛政12年=1800勧請、当山11世得瑞代)を祀る。佐白地区の唯一の夏祭りで、戦前までは「一色飾り」「仁輪加」で賑わったが、最近では近郷からの盆踊りが多い。神楽、カラオケ大会などの催し物で賑わう。

 

大人山・法恩寺

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町八代105-7
○宗派 曹洞宗
○本尊 薬師如来
○開基 藤井家(奥金原家)
○開山 快翁大悦和尚
○中興 孝道祖須和尚
○現住職 小林直樹(15世)
○沿革 創立年代ははっきりしないが、応永年間(1394-1427)村民が集まり大人山に小庵を建て、行基菩薩作と伝える薬師如来を安置して信仰の霊場とした。しかし常住して読経する人もなく、月に3日程度開扉していた。その後100年ほどして現在の清水家の奥付近の山麓に移転した。そしてまた100年後現在の地に移転したと伝えられている(7世鳳山祖印の記述による)。延宝年間(1673-1680)現在の長福寺組千原賢市方奥付近の元寺地に、旧奥金原家を寺に改造建立し、総光寺11世快翁大悦和尚を開山に迎え、大人山法恩寺が創建された。その後伽藍が腐朽したので12世孝道祖須和尚は松田富蔵と図り明治38年(1905)現在地に新築再興した。明治43年13世海洲和尚は伽藍の修築、梵鐘の新鋳や庫裡の再建をした。
○主な法要・行事
・大般若祈祷=正月
・彼岸会=3月21日/9月24日
・宇蘭盆会=8月15日
・降誕会
・山門施食会
・秋葉大権現法要
・成道会
 

月石山・日光寺

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町上三所734
○宗派 曹洞宗
○本尊 薬師如来
○開基 三所比丘
○開山 実菴見庭和尚(総光寺4世)
○中興 珎牛吾宝和尚
○再中興 圓山道珠和尚
○現住職 岩間道雄(14世)
○沿革 年代ははっきりしないが、前身は安養寺と称し、大字八代字中村北尾にあったが、火災により焼失し、現在復興困難のため上三所に移転され、山号、寺名も変更された。当寺の過去帳に開基三所比丘は嘉禄2年(1226)8月16日寂・開山実菴見庭和尚は永享3年(1431)4月16日寂との記録がある。嘉永元年(1848)本堂再建(10世珎牛吾宝和尚代)、大正8年(1919)位牌堂造営・本堂造間、昭和33年梵鍾が再鋳された。掲額「月石山 日光寺」は風外の書であり、また寺宝とされる「釈迦涅槃の図」は天和2年(1682)松江の絵師梶川長太夫安正の作で昭和63年修復された。 

○主な法要・行事
・大般若祈祷 正月3が日
・白山妙理大権現祭=4月24日
・棚経=8月
・山門施食会
・彼岸会 
・降誕会
・成道会
 

延命山・大徳寺

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町馬馳624
○宗派 臨済宗妙心寺派
○本尊 延命地蔵菩薩
○開基 三沢六郎三郎為仲
○開山 玉林和尚
○中興 泰州祖忍首座
○現住職 松田弘雄(6世)
○沿革 三沢城主三沢為仲の寄付地であり、舎弟の玉林和尚が乾元元年(1302)に創建した。その後長年にわたり空白が続き、延享元年(1744)11月に泰州祖忍首座が中興となる。天明4年(1784)4月18日類焼したが、天明7年12月蔭凉寺の鎮導により再建された。昭和5年(1930)1月23日これまでの大徳庵を大徳寺と改称した。昭和49年伽藍を改築し、昭和55年庫裡を増築した。
○主な法要・行事
・達磨忌=1月5日
・般若会=2月15日
・春彼岸会=3月21日
・潅仏会=5月8日
・宇蘭盆会=8月13日-15日
・山門施餓鬼=8月9日
・地藏講

 

 積登山・善勝寺

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○所在地 島根県仁多郡奥出雲町三成118
○宗派 臨済宗妙心寺派
○本尊 釈迦牟尼仏
○開基 見龍院殿義潤仁澤居士(斉藤氏=天正4年没)
○開山 心月総胎和尚
○中興 舜庵舜孝
○現住職 池田哲郎(17世)
○沿革 天正4年(1576)須我比山城主斉藤氏の菩提寺として、その山麓の三所字乙多田にあって、飛龍山善勝寺と称し、臨済宗相国寺派であった。斉藤氏の滅亡とともに焼失、その後郡監である毛利氏の家臣忌部氏により、三所字石原に移し、更に寛文4年(1664)郡奉行龍野九郎左衛門によって現在の位置に移した。その後安永7年(1778)本堂火災により焼失し、文化11年(1814)再建。嘉永3年(1850)台風により本堂倒壊、万延元年(1860)再建。大正6年(1917)積雪により本堂倒壊、昭和9年(1934)再建。昭和20年三成町大火により類焼、昭和23年再建した。昭和36年梵鍾再鋳、昭和41年観音堂改築。昭和50年位牌堂建立、昭和60年御堂建立、新参道(自動車道)を整備した。
江戸時代から明治初期まで、松平藩舟方御用寺及び宗門大判寺(戸籍の元締めにあたるもの)としての格式を保っていた。
○主な法要・行事
・達磨忌=1月15日
・涅槃会=2月5日
・彼岸会=3月21日/9月23日
・潅仏会=4月8日
・大山祭=4月24日。矢谷(新屋宅地)で智明大権現・下生大明神(鳥取県大山寺分院)を祀り牛馬安全・五穀豊作を祈る。
・矢谷一畑祭=8月7日。矢谷で一畑薬師瑠璃光如来(平田一畑薬師分院)をまつり、眼力福音・牛馬安全・五穀豊作・無災無難を祈願。 
・山門施餓鬼=8月7日
・お盆=8月13日~
・石原天神祭=11月25日。石原で天満大自在天神・天照皇大神、杵築大明神を祀る。学問の神様とされ近隣から参拝。
・秋葉山例祭=11月25日。石原で愛宕大権現を祭り、火・水の権現神である。

信楽山・聞善寺,運龍山・覚融寺,瑞洞山・総光寺,柏木山・覚念寺,高雲山・十満寺,長谷山・妙楽寺,龍華山・了瑞寺,青龍山・専福寺,太平山・長栄寺(2)



 

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