奥出雲 サイエンス スクエアの最近のブログ記事

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こんにちは、きた@気象予報士です。待ちに待った中国地方の梅雨明け宣言が、本日7月19日午前11時に、広島地方気象台より発表されました。先日の九州の豪雨以降も、局地的に記録的な大雨となったところもあり、昨日には東京で大粒の雹が降ったりと、激しい気象現象が多発していましたが、気分的には一安心という方も多いのではないかと思います。

島根県東部では、今年は早くから空梅雨だといわれ、先日の大雨特別警報(島根県西部)の際も、東部ではまとまった雨が少ないままで梅雨が明けましたが、実際のところどうなのか・・・?

気象庁では、各地のアメダス観測点の観測値をデータ化して保存していて、必要に応じて検索・取り出すことができます。ここから、昨年2016年の梅雨(6/4~7/18 ※梅雨明けは7/19 )までと、今年の同期間(※今年の梅雨入りは6/7)を比較しながら、振り返ってみます。

※今回は、梅雨明け記念の号外版ですが、予報士的な見解というよりも、観測値を元にして、梅雨の傾向を分かりやすくお伝えします。

今年は、梅雨入り宣言の6/7に、1日で48.5mmの雨量が観測されました。
これが、今年の梅雨期間の日雨量として2番目に多い値でした。
また1時間降水量の最大値は、7/9の26.5mmで、これは朝9時前までの観測値です。
期間の累計雨量は241mmで、これは平年の68.7%に留まっています。(この期間の平年値は350.9mm)

昨年はというと、1日降水量の最大は7/11の82mm、1時間降水量は、同じく7/11の58mmで、16時過ぎまでの1時間雨量でした。2016年の梅雨期間の総雨量は421.5mm、平年の120.1%と、雨の多い梅雨だったようです。(もう、憶えていないですよね^^;

以下は、今年と昨年、また平年値をグラフにしてみたものです。

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昨年は、ほぼ平年値の上を沿うように、極端な大雨や晴天期間はなかったようです。
一方、今年はというと、6/7梅雨入りの48mmの日雨量のあと、2週間以上ほとんど降水がなく、このまま平年値を下回り続けました。7/9の日雨量が57mmと、この梅雨一番の雨量となり、やや持ち直したものの、結局は平年の7割未満という空梅雨でした。


空梅雨を物語るもうひとつの要素が、日照時間(ある基準以上の強さで太陽の光が届いた時間)です。

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今年の梅雨期間は累計273.7時間で、平年値(214.7時間)の127.5%にもなりました。
一方、昨年同期間は、累計で176.1時間、平年値の82%しかありません。
農作物などに大きな影響が出そうな差ですが、いかに昨年は雨(曇天)が多く、今年は少なかったかが分かります。

今回、アメダス横田のデータを整理した
ものはこちらになります。(参考までに)

今回は、単純に観測結果から、今年と昨年・また平年の梅雨について、比較をしてみました。
もしかすると、私が気付かないところに、もっと今年の梅雨を特徴付ける要素があるかもしれません。

また、気象庁では、各地の様々なデータを保存していますので、色々と探してみる、これも自由研究になるかもしれませんね。(
気象庁のデータ検索ページはこちら

  

奥出雲サイエンススクエアでは、日常の科学分野に関する皆さまふとした疑問に、
スタッフが可能な限りお答えします。
また、この記事などがきっかけで、ぜひ科学分野に興味をもってもらえたらと願いつつ・・・。
なお、記事の内容は、ほとんど担当の記憶で書いていますので、誤りのご指摘や
異なった見解、ご意見ご要望なども、ぜひお待ちしています。 

諸々のあて先は、以下の通りです。
support@okuizumo.ne.jp

では、また次回もお楽しみに___〆(・ェ・^)そほど。

(きた)

 

 

【OSS】気象衛星画像の見方(2)

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こんにちは、きた@気象予報士です。梅雨の末期にあたり毎年のようにどこかで大雨による災害が起こっていますが、今回の九州北部の大雨は想像を超える規模となりました。特に福岡県朝倉市の雨量の実況は、私も近年記憶にないほどで、相当な被害が容易に想像できました。
大雨の被害に遭われた方、心からお見舞い申し上げます。

また、朝方に島根県西部に出された、”島根県初”の大雨特別警報も、大きなニュースではあるのですが、当該地方在住の方に伺ったところでは、人命・家屋等の被災は少なかった(農地被害が殆ど)とのことで、不幸中の幸いではあったのかもしれません(とはいえ、農家の方のご苦労お察しいたします。)

さて、前回「 気象衛星画像の見方(1) 」では、気象衛星画像で主に公開されている画像には、「可視・
赤外・水蒸気」があるということ、またそれぞれ順に「下層・上層・中~上層」の雲または水蒸気の様子を表していることをお伝えしました。

今回は、前回の画像を使用して、特徴的な雲の見分け方を紹介します。

1)積乱雲
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可視画像の赤丸で囲った部分、可視画像でくっきりと団塊状で、赤外画像でも白く明瞭に見えています。
これは、下層から上層にかけて大きく高く雲が成長している様子で、積乱雲(群)の典型的な写真です。

また、これを撮影したのは朝の時間帯で、可視画像では、高くそびえる積乱雲群から左(西)側に、縁どるような影が見えています。気象衛星が新しくなり、このように雲の影がくっきりと写っている様を見ることが出来るようになりました。

この積乱雲群は梅雨前線に伴っているもので、南からの暖かく湿った気
流によって雲が発達し組織化されたものです。この直下では1時間に50mm以上の”非常に激しい”雨や、80mm以上の”猛烈な”雨が降る恐れがあり、とても危険な雲画像です。

 

2)霧または層雲(下層雲)

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日本海中部~北部にかけて、非常に特徴的な雲が出ています。可視画像では明白色で滑らかですが、水蒸気画像・赤外画像では殆ど認められません。これは下層に広がる雲であり、とくにこの画像のように一様に滑らかで、海岸線や山脈に沿うように縁がわりとはっきりと分かるものは、霧に多いものです。


この日は、日本周辺に「海上濃霧警報」が出されていました。

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3)中・上層の渦

これは、ちょうど今日の昼の衛星画像です。(左から、赤外/可視/水蒸気)

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北緯30度線上にある、白く明瞭で団塊状の雲域は、日本の東海上にある熱帯低気圧(TD)に伴う雲で、
TDの北側に広がる積乱雲です。
そして、関東の東海上に、何となく円を描くような雲がありますが、水蒸気画像を見ると非常にはっきりと渦巻きが見えます。
これは、大気上層に存在している寒冷渦で、多くの場合可視・赤外画像では渦循環が不明瞭です。

寒冷渦は、上層のトラフ(気圧の谷)が深まり、切り離された冷たい空気が塊となって渦巻いているもので、これらが上空を通過する際には、大気の状態が非常に不安定となって、雷や突風、短時間の強い雨など激しい現象を引き起こす要因となるものです。

ちなみに、今日の地上天気図では、前述のTDは描かれていますが、寒冷渦は見当たりません。
(上層に存在する低気圧なので、地上では表現されていないのです。)


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この寒冷渦は、300hPa面(およそ高度9,600m前後)の高層気象図でわかりやすく解析されていますが、地上天気図だけではわからないもの
です。

地球の大気のうち、身近な気象現象に直結するのは、わずが10km(1/10未満)ほどの高さですが、その中でも下層~上層まで、さまざまな動きがあるということが、気象衛星画像からも見てとることが出来ますね。

ぜひ、気象庁のホームページなどから、気象衛星画像を見比べてみると・・・、案外おもしろい自由研究ができるかもしれません(^^


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【OSS】気象衛星画像の見方(1)

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こんにちは、3週間前の運動会で焼けた腕が未だにヒリヒリ痛い、きた@気象予報士です。

考えてみれば、6月はじめの陽射しは、梅雨明け直後の陽射しと同じくらい強いですし、無防備に一日外で焼けば、そりゃお肌のダメージも大きいはずです。
子ども達が遊びふける?8月の夏休みも、陽射しの強さでいえば5月GWごろと変わらないですし、もう4月から9月までは、引きこもっていようかなと思いたくもなります(爆) 
あ、2月からは花粉も飛ぶので、この際もう(以下略

さて、科学技術の進歩は目覚しいもので、気象衛星画像も昔に比べて格段に精度が上がっています。
気象衛星の画像は、気象状況を把握する上でもっとも重要な情報源の一つですが、気象庁のホームページなどで公開されている気象衛星画像は、主に3種類あるのをご存知でしょうか?


 
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左から、可視画像、赤外画像、水蒸気画像 となっています。(クリックすると拡大。)
※ いずれも、同じ日の同じ時間で、見やすいようにやや画質調整を行っています。

(1)可視画像

その名のとおりで、目で見える状態と同じく、地表や雲などから反射した光を撮影したものです。
雲の種類や厚さによって、反射する光の強さが異なることを利用しています。
分厚い雲や、赤外画像ではわかりにくい下層の雲も、太陽光を反射していれば撮影が可能で、流氷や強い黄砂なども確認できます。また分解能が高いため、雲の形状が分かりやすく、雲形の判別にも有効です。
最大の欠点は、太陽光が届く昼間しか撮影できないことです。また、上層の薄い雲も判別しにくい面があります。

(2)赤外画像

こちらもその名のとおり、雲などから放射される赤外線を感知して撮影しています。
一番の利点は、可視画像と違って赤外線を感知するため、昼夜問わず撮影が可能なことです。
放射される赤外線は、雲の温度によって強さが異なります。例えば下層にある雲は地表付近の熱によって暖かく、反対に上層にある氷でできた雲はとても冷たいですね。この違いを白黒で表現していて、冷たい雲ほど白く表現されます。詳しく解析すると、色合いによって雲の高度が推測できます。
欠点としては、下層の薄い雲は温度が高いので、周辺と区別が付きにくく判別しにくいことや、真っ白に輝いている雲が分厚い雲なのか上層の雲なのか、それだけでは区別が付きにくいことなどがあげられます。

(3)水蒸気画像

上のふたつと違って、水蒸気画像をまじまじと眺めることは少ないと思います。
水蒸気画像は、大気中の水蒸気が吸収しやすい波長帯に特化して撮影したもので、大気の中層~上層にかけて水蒸気が多く含まれるほど白く、逆に乾燥しているほど黒くなります。
この画像は、大きな大気の流れを把握するときにとても便利で、例えばジェット気流や上空のトラフ(気圧の谷)の動向、低気圧の発達具合などが判別できます。たまに、赤外・可視ともに不明瞭なエリアに、大きな渦巻きが見えたりするのも面白いです。

今回は、それぞれの画像の特長について、簡単にまとめてみました。
実際には、これらの画像を組み合わせて雲の様子を判断します。
上の3枚の画像でも、特徴的な雲が見てとれますが、このお話はまた次回にとっておきますね♪

なお、今回使用した
気象庁の衛星画像(但し最新版)はこちらからどうぞ。

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(きた)

 

 

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気が付けば、前回の更新から4ヶ月が過ぎました。
ご存知の方も多いと思いますが、1月末に行われた第47回の気象予報士試験に、このOSS担当の「きた」が奇跡的に合格でき、このほど気象予報士として気象庁長官に申請し登録されました。

第47回の試験では、山陰地方での合格者は2人で、もうひとりは新聞などで話題になった高校生、この2人が偶然にも同じ自治会とあって、良い意味で町内をお騒がせをしました。(高校生の話題に便乗させて頂きましたが、基本出しゃばりなモンですみません^^;)
とはいえ、これまでお天気の話題を中心にこのブログを書いてきた手前、「趣味の延長の戯言」⇒「名実が伴ったブログ」 というアップグレードにつながることは事実なので、さらに研鑽を積んでいこうとスタッフ一同意識を高めているところです。

さて、そうこうしているうちに、第48回の気象予報士試験の要綱が発表されました。
この試験は、気象庁長官より
(一財)気象業務支援センターが受託していて、試験案内はここから入手できます。私は合格まで3回ほど、いずれも大阪で受験しました。(奥出雲から一番近いのは、大阪or福岡)

大雑把な説明をすると、午前中に学科試験(マーク式)が2種あって、気象に関する「一般知識」と「専門知識」が出題されます。この両方に合格すると、午後の実技試験(記述式で2種)について、初めて採点資格がもらえます。※学科試験が両方受かっていないと、午後の実技は採点すらしてもらえません。

また、過去に「昔ながらのNHKラジオの気象通報(地上天気図を作成するためのラジオ)が出来たら大丈夫か?」と聞かれたことがありますが、それだけでは合格は100%不可能です。実技試験では、学科で学んだ知識と、様々な気象図を読み取る力、そしてそれらを題意に沿って記述できる力が試されます。

以下の画像は、第47回の実技試験で出た図の一部を纏めたもので、気象衛星の画像のほか、基準となる気圧面の高度を等高度線で表した図や、鉛直流や湿数を示した図、そのほか様々な図が出てきます。こういった図が10枚以上あって、そこから実況や予想を記述します。(前線等を解析し作図する問題もあります。)

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それでも、第47回試験は比較的素直な問題が多く、受験者のSNSでも「今回は簡単だった」という声が大勢でした。合格率は4.9%で、ここ3年では一番高かったのが幸いでした。

ちなみに、まめなかねットのランキングでもありましたが、わりと多い誤解に「気象予報士=予報ができる」ということがあります。

(以下、コピペ)

じつは、これは正解でもあり、間違ってもいて、予報士は、法律上は気象庁以外に唯一、社会へ予報を出すことが出来る資格を持っていることになります。で も、実際に業務として予報をするには、個人または事業所として気象庁長官に申請し、許可を得る必要があります。(逆に、業務ではなく、たとえば自治会のお 祭りの日の天気を予想する・・・などは、予報士である必要はありません。なお情報協会は今のところ許可を得ていません。)

なので、会社に気象予報士がいるところが、必ずしも予報を出せるとは限りません。
(現在、島根県内では34名が予報士登録されていますが、実際に予報業務に携わっているのは、ほんの数名ではないでしょうか?)

(コピペ ここまで)

ただ、皆様からの色んなお声を聞くと、とくにこれからの時期は、天気が急変しやすく、そこにいる人にしかわからないこともあります。また、農業に携わる方も多く、大雨や早霜・遅霜など、今以上にこまめな情報として、事前に注意喚起を出す・・・など、何かしらのお役に立てればと個人的に思っているところです。

それと同時に、お天気に少しでも興味を持っている方がいたら、ぜひこの資格に挑戦してもらえたらと思います。基本的に好きが高じないと、なかなか勉強も面白くないと思いますが、逆に分かってくると、本当に奥が深く面白い分野です。また、予報士を目指そうとする方には、微力ながらも試験対策のアドバイスが出来ると思いますし。(ユーキ○ンなどの通信講座もありますが、お高いです><)

そんなところですが、またお天気の話題を中心に、これからも不定期でOSSを更新していこうと思っていますので、今後ともなにとぞよろしくお願い致しますmm

 

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(きた@気象予報士)

 

 

 

 

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あっという間に年が明け、もう1月も終盤。1年でもっとも寒い時期になりました。ご無沙汰しています。OSS担当のきたです。いろいろと忙しさ・・・というか、気分的に追い込まれているなかで放置プレイでした><

さて、いよいよ本格的な雪、というか想像以上に大雪となり、除雪作業にてんやわんやの町内です、
ワタシも、家からクルマを出す際に、道の真ん中でスタックしてしまい、近隣の皆さんに助けていただきました。(この場を借りますが、今朝方は本当にありがとうございました><)

ところで、1月15日の山陰中央新報(社会面)で、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)に関する解説が載っていました。こういう気象現象が詳しく取り上げられることは珍しいので、感心して読んでいました。今回の大雪や2010年~2011年の年末年始に発生した山陰豪雪は、いずれもこのJPCZが大きく関わっています。

まずは、その前段として、日本海側が世界的にも豪雪地帯となる理由についておさらいしてみましょう。

この時期の日本付近は、ちょうど温暖な空気と極側の冷たい空気の間になり、上空を強い西風が吹きます。日本の西には大陸があって、(特に北西のシベリア付近には)強い放射冷却により地表付近に冷たい空気がたまります。冷たい空気は重たくなり、地表付近にどんどんたまっていきます。こうして、大陸には背の低い高気圧が発達します。(日本の西に高気圧)

一方、日本周辺は海洋に囲まれ相対的に暖かい一帯になります。また、大陸南部も温暖なため、シベリア付近との熱的バランスが限界を超えると、それぞれが不安定さを解消しようと運動を始め、西風に揺らぎが生まれます。この揺らぎが、低気圧となります。

低気圧が日本付近を通過するときには、東(太平洋側)の暖気と、大陸から南下する寒気によって、運動エネルギーが大きくなり、結果的に低気圧が発達し日本の東に移動しながら、時に停滞します。(日本の東側に低気圧)

こうして、”西高東低”と呼ばれる気圧配置が出来ます。

大陸から噴出す冷たい空気は、もともとは乾燥した空気ですが、日本海を吹走するうちに、温暖な海水面から水蒸気(潜熱)と、顕熱の供給を受け空気が変質します。そして日本海で対流雲が発達し、日本海側に雪を降らせます。こうした地形的な理由こそ、日本の日本海側が世界的にも豪雪地帯といわれる所以です。

このとき大陸から噴出す寒気が、地形の影響を受け走向が変わることがあります。ちょうど北朝鮮あたりには白頭山と呼ばれる2,700m級の高山や山脈があり、この影響を受けて気流が分かれます。そして、山地の南北を迂回した気流は、下流で合流します。(収束といいます。) このとき合流した空気は、上空以外に逃げ場がないので、上昇流となります。この強制的に上昇させる力が、対流雲をさらに発達させるのです。

この現象でできる降雪帯を、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)と呼びます。
主に、北陸南部~山陰地方に影響を及ぼす現象です。

下の図は、今朝の風の様子。
昨日よりは収まっていますが、山陰沖に風が収束しているところが確認できます。

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(参考 earth:a global map of wind

今回の山陰の大雪、もちろん単純にいえば、強い寒気が南下したために起こったものですが、付加的な要因としては、この収束帯が山陰付近を直撃し、断続的に発達した雪雲がかかったことがあげられます。2010年~2011年の年末年始に発生した山陰豪雪も、同じように山陰沖に強いJPCZが発生し、松江以東で大雪となりました。(面白いことに、松江で56cmも積もりましたが、出雲市では10cm程度しか積もらなかった記憶があります。)ちょうどJPCZの雲帯の境が宍道湖辺りにあったのでしょうか。

一言で大雪といっても、様々な要因が影響しあって起こっていることがよくわかりますね。

今回の大雪は、もう少しで落ち着きそうですが、まだまだ除雪が追いついていない方が多いと思います。
除雪中の事故で亡くなられた方もいます。十分お気をつけください。

 

 

 

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【OSS】 11月5日は世界津波啓発デー

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先日の鳥取県中部を震源としたM6.6の地震。突然鳴り出す携帯電話の地震速報と、ほぼ同時に襲った
強い揺れに、大変驚かれた方も多いかと思います。

また、震源に近いところでは、負傷したり家屋の損壊を被った方も多く、心よりお見舞い申し上げます。

私的にゆるい話で恐縮ですが、今回の地震発生時は、体調不良でお休みを頂いていたときでした。
うつらうつらしていたときに起こり、憤慨していました。また16年前の鳥取県西部地震の際も、お休みで
うつらうつらしているときに起こされたものでした。(もっといえば、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生時も、仕事の合間で、遅いお昼を食べて昼寝の真っ最中でした。) 
いつか私が、大地震が起きて行方不明になったときは、お布団を探して見てください・・・なんて、不謹慎なことばかり言ってますが。


さて、津波という言葉は、世界でもTsunamiと標記され、地震や噴火に伴って発生する波だということが知られています。津波の恐ろしさをまざまざと見せ付けたのは、間違いなく2004年12月のスマトラ島沖地震ではないでしょうか。(1960年のチリ地震(M9.5)でも環太平洋諸国に大きな津波被害が出ましたが、メディアの進化によって、多くの人が目撃できた例としては、スマトラ沖地震が大きいと思います。)

M9.1-9.3という、東日本大震災をも上回る巨大地震によってインド洋に津波が発生、世界で22万人以上が亡くなりました。このときの映像は、Youtubeなどで見ることが出来ますが、とくに日本ほど知識のない国の海岸では、津波による引き潮で現れた海底で遊んでいる観光客や地元民が多く波にのまれました。

また、2013年の東日本大震災では、地震に慣れている日本でも、津波の巨大なエネルギーになすすべなくのまれる家や人々、最悪の事故となった原発の爆発の瞬間など、リアルタイムで映像が配信され、世界中の人々が声を失ったと思います。

こういった津波災害をふまえ、津波などの自然災害の脅威について、一般の人々の認識を高めることにより、多くの災害の発生を防ぎ、多くの人の命を救うことなどを目的に、日本が主導して国連に提案され決定したのが、この世界津波啓発デーです。(昨年12月に制定され、今年が第1回目)

この11月5日は、もともと日本の「津波防災の日」で、1854年の安政南海地震の日に由来しています。
ただし、この地震の被害が大きかったから・・・ではなく、「稲むらの火」という津波災害から人々を救った逸話から、防災意識を高めるためという意図で定められたそうです。さらには、過去11月5日には、世界でも大きな地震被害が起こっていないことから、第3回国連防災世界会議において、この日に決まったということです。

話変わって、私たちの住む山陰地方(西日本の日本海側)では、このところ大きな津波被害と縁がありません。
しかし、日本海沿岸で見ると、昭和39年の新潟地震や昭和58年の日本海中部地震、また平成5年の北海道南西沖地震では、津波による壊滅的な被害が出たところもあります。特に北海道南西沖地震では、最大遡上高が30m以上と、局所的には東日本大震災に匹敵するような大津波が発生しました。(この地震は、私が学生時代に地震について興味をもったきっかけのイベントで、今でも当時のニュースが脳裏に焼きついています。)

島根県の沖合いにも、この程度の地震を引き起こすかもしれない断層が見つかっていて、もし10m級の津波が発生したら、境港から米子、松江、出雲など壊滅的な被害を受ける可能性もあります。

ここで参考までにご紹介ですが、googleマップと連動し、海面水位が上がるとどれくらい浸水するのか・・・というホームページがあります。
(津波は、進行する波というより、急激な海面上昇・下降と捉えたほうが正しいです。)

Flood Maps といって、例えば海面が5m上昇すると、

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画像のくすんだ青色の部分が浸水する、と見ることができます。

もちろん、もっと拡大して詳細なマップを見ることができるので、ぜひご活用ください。


地震・津波の発生は、少なくとも現代の技術では避けようがないものです。

しかし、ひとりひとりの防災意識によって、出来る限り被害を少なくすることができます。

この世界津波啓発デーを機に、改めて防災について考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

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10月に入り、朝晩の冷え込みもだんだんと厳しくなってきました。
今朝の最低気温は、横田で5℃台と、もう毛布1枚では風邪を引きそうな気温です。
また10月というのは、秋の行楽やお祭りなど、各地でさまざまなイベントが行われる時期です。

そうなってくると、みんなが注目するのが天気予報、
「あしたは冷えるかな?」「日曜日の天気はどうかな?」と、テレビやインターネットでの気象情報が
気がかりな方も多いでしょう。

今回は、前回に引き続き、天気予報にまつわるお天気用語について、意外と知らない言葉の定義に
ついてのお話です。

表題の 「 くもり時々晴れ 朝のうち一時雨 」 ・・・こんな天気予報、よく耳にします。
または「 晴れ時々くもり 夕方一時雨」 ・・・など。

前半の、「 くもり 時々 晴れ 」 と、「 晴れ 時々 くもり 」、 同じように聞こえますが、「時々」という言葉に
ちゃんとした定義があります。それが、

 時々 = 予報期間のうち、2分の1未満の時間で、 断続的にその現象が起こること 

つまり「くもり時々晴れ」 では、 くもっているが、半分未満の時間は、晴れ間もさす ということ。
また、「晴れ時々くもり」では、 晴れているが、半分未満の時間で雲が太陽を隠す ということです。

では、「 一時 」とは、どういうことでしょう? 
決して、午前(午後)1時にそれがおこるということではありません。また、一時的にその現象がおこる
というあいまいなものでもなく、

 一時 = 予報期間のうち、4分の1未満の時間で、継続的にその現象が起こること

を言います。

つまり、「朝のうち一時雨」 は、朝の時間帯の4分の1未満の時間、雨が降り続く・・・ということ。

ここで、ひとつややこしいのが、 時々 = 断続的 , 一時 = 継続して という使い分け。
予報と、実際に発生する現象では、もちろん言葉通りに行かないこともありますが、コンピューターの
予測結果によって、続けておこるのか,そうでないのか、の予報が分かれています。


さて、表題の天気予報には、もうひとつ気象用語が隠されています。
それが、時間帯を示す 「朝」 という言葉。
私たちが一般的に使う「朝」という言葉は、その人が活動する時間帯によって、5時前だったり
8時過ぎだったり、まちまちです。

そういう解釈の違いをなくすため、午前0時から24時までを以下のように細分して、名前をつけています。

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(0~3時=未明/3~6時=明け方/6~9時=朝/9~12時=昼前/12~15時=昼過ぎ
15~18時=夕方/18~21時=夜のはじめ頃/2時~24時=夜おそく )

 なので、表題の天気予報を正確に訳すると、

くもり 予報期間の2分の1未満で 何度か晴れ間が出る 
また、午前6時~9時までの間4分の1未満で、雨が降り続く

 という、なんともややこしい文になります。

裏返してみれば、予報文というのは、なんとも分かりやすく要約されていることに気が付きますね(^ー^

 

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ご無沙汰していました。別に夏休みというわけでもなかったのですが、ようやくのOSSの更新です。

今年に入り、当初は台風がなかなか発生しないことが話題となっていました。
今年の台風第1号の発生は7月3日で、史上2番目に遅い記録となりました。
その台風1号が、いきなり”猛烈な”台風になったことは、わりとご存知の方も多いかもしれません。
その後は、ハイペースで台風が生まれ、現在では南の海上で、台風18号が日本をうかがっています。
(参考までに、9月末での台風発生数の平均(1951-2010)は18.8個です。) 
この台風18号も、”非常に強い”台風へ発達する予報が出ていて、早めの準備をお勧めします。
>>
最新台風情報はこちら(気象庁ホームページ)

 
この台風の強さを表す言葉、現在では以下の3種類が使われています。
それぞれ、『強い』 < 『非常に強い』 < 『猛烈な』 と、順に強くなっています。

また、テレビなどで見ていると、日本の気象情報(台風情報)では、ほとんどの場合
「台風X号は、中心気圧が XXX hPa、中心付近の最大風速が XX m、最大瞬間風速は XX m、
中心から半径 XXX kmでは、風速25m以上の暴風が吹いています。」
というような解説が流れます。

このことから、(日本では)台風の強さを中心気圧で考える方が多いのですが、上の台風の強さを表す階級は、中心気圧ではなく中心付近の最大風速で分類されます。

簡単に、テレビや情報サイトでの表現に合わせて分類すると、中心付近の最大風速が
 35m/s以上=”強い” 台風 (厳密に言うと、33m/s以上)
 45m/s以上=”非常に強い” 台風 (厳密に言うと、44m/s以上)
 55m/s以上=”猛烈な” 台風 (厳密に言うと、54m/s以上)
となります。

中心気圧は、あくまで個人的経験上の目安になりますが、概ね910hPa以下になると、猛烈な台風になる感じです。が、過去にはそれ以上でもそれ以下でも、猛烈になったり、ならなかったりということがあり、中心気圧のみで台風の強さをはかることはありません。
JTWC(米軍合同台風警報センター)の台風情報では、そもそも中心気圧が発表されておらず、最大風速で評価されており、日本でも本来であれば中心気圧よりも先に、最大風速から発信してほしいものです。

 
台風以外にも、言葉として”猛烈な”という表現がよく使われる日本、頻繁にテレビなどで耳にする量的表現がこちらです。

「1時間に20mm以上の”強い”雨が降る見込み」とか、
「●●県××市付近では、12時までの1時間に100mmの”猛烈な”雨が降りました。」とか。

降っている雨が「本降り」だとか、「すごい雨」だというのは、個々の感じ方によって違い、基準としては成り立ちません。このため、お天気用語として、”強い”雨、”猛烈な”雨など、ちゃんとした基準が定められていて、

1時間雨量(10分ごとに解析・発表)で、
 10mm以上=”やや強い” 雨
 20mm以上=”強い” 雨
 30mm以上=”激しい” 雨
 50mm以上=”非常に激しい” 雨
 80mm以上=”猛烈な” 雨
となっています。

先日のニュースで、アナウンサーが「 某所で1時間に79mmの非常に激しい雨が降りました。」と言っていました。(・・・あー、あと1mmで猛烈な雨だったな・・・と、不謹慎に考えていたのは内緒です。)
もちろん、ニュースで話す雨量もこの基準に則っているので、知っておくとまたひとつ違った方向から天気概況を聞くことが出来るのではと思います。

このほかに、海上の波の高さについても、
 2.5mを超えると、波が高い
 4mを超えると、しけ
 6m超で、大しけ
 9mを超えると、猛烈にしける
という基準があります。(2.5m以下にも4段階の表現あり。)

こういったお天気用語、覚えておいて損はないかなーと思います。
次回も、お天気用語でわかりにくい表現のアレ・コレについて、書いてみたいと思います。

 

 

奥出雲サイエンススクエアでは、日常の科学分野に関する皆さまふとした疑問に、
スタッフが可能な限りお答えします。
また、この記事などがきっかけで、ぜひ科学分野に興味をもってもらえたらと願いつつ・・・。
なお、記事の内容は、ほとんど担当の記憶で書いていますので、誤りのご指摘や
異なった見解、ご意見ご要望なども、ぜひお待ちしています。 

諸々のあて先は、以下の通りです。
support@okuizumo.ne.jp

では、また次回もお楽しみに___〆(・ェ・^)そほど。

(きた)

 

OSS_bn.jpg

 
気象庁から、異常天候早期警戒情報として、猛暑に関する情報が発表されています。
向こう1,2週間、平年に比べてかなり暑くなる予報が出ていますので、外仕事はもちろんのこと、
家の中でも上手にエアコンを使うなどして、熱中症に十分ご注意ください。
向こう1ヶ月の季節予報でも、平年より暑くなる確率が70%となっていて、まもなく立秋を迎えるも、
残暑厳しい初秋となりそうです。

さて、今回のOSS半分身内からなのですが、雨雲レーダーに関する質問があったので、
こちらで紹介したいと思います。

質問: 雨雲レーダにうつっていないのに雨が降ってるけど、なんで?

この質問を受けたとき、奥出雲では弱い雨が降っていました。
肝心の雨雲レーダーの画像を保存し損ねたのですが、このときの雨雲レーダーでは、
確かに奥出雲付近には、全く雨雲の反応がありませんでした。

通常は、下の画像の例のように、雨雲の反応がある地点で、その強さに応じた降水があるのが
普通ですよね。
oss160805sample.png

 

雨雲レーダーは、全国20箇所に設置してあり、24時間雨雲の観測を行っています。
けっこう知らない方も多いかもしれませんが、日本全国でたったの20箇所しかありません。
しかし、これでも山岳が多い日本全国をカバーでき、世界的にはとても整備されています。

ちなみに、奥出雲町の周辺では、松江市の北山(三坂山)と、広島呉市にレーダーが設置されています。

oss0805-1.jpg

 
このレーダーが360度回転しながら、少しずつ角度を変えつつ、上空に向けて電波を発射します。
電波が進む先に何もなければ、そのまま返ってきませんが、雨雲降水粒子)が経路上にあると、
それにって散乱し、レーダーに帰ってきます。
この反応強度を、わかりやすく図にしたものが、上でも紹介した雨雲レーダー画像になります。

しかし、この電波は、わずかな角度ながらも上空に向けて発射されるため、レーダーから離れるにつれて
低い高度の観測が難しくなります。
実際には、大気の屈折により地球に沿うように曲がっていきますが、曲率は地球に比べて
ずっと小さいため、やがて低い高度の観測がむずかしくなります。

rader.jpg


上の図で、真ん中に描かれている積乱雲を例にすると、積乱雲を通過する電波は、その一部が
降水粒子によっ
て散乱し、そこに雨雲があるということが分かります。
しかし、右の雲では、発射された電波よりもさらに低い高度にあるため、
レーダーに捉えられず
雨雲がないのに、雨が降っている・・・という状況になります。

このような事例で多いのが、低い位置に滞留する雨雲や、層雲(霧の雲)から降る霧雨などです。
とくに、層雲の場合は、形成される降水粒子自体も小さいため、レーダーに反応しにくい面もあります。

 

また、上の図で、一番低い高度に向けて発信された電波が、障害物にぶつかって観測が出来ない
という例を描いてみました
例えば東京のレーダー(気象大学校に設置)では、下の図のように、障害物によって観測ができない
領域が時々現れます。

oss1608056-2.jpg

このほか、レーダーを中心にドーナツ状に強い項水域が現れるブライトバンド(雲の中の融解層が
強い散乱を起こし、強い雨雲として表現される)
や、シークラッター(波のしぶきなどに反応)、
エンゼルエコーなどといった変わった現象が、レーダーに現れることがあります。
(このうち、ブライトバンドは、比較的見つけやすいです。その他のエコーは、専門家でもわかりにくい
 ものもあります。)

この時期、急な夕立などが起こりやすく、雨雲レーダーにお世話になることも多いかと思いますが、
ぜひ、雨雲レーダーだけでなく、空を見上げて、見える範囲の雲とレーダー図を比較してみてください。
きっと、面白い発見や新たな疑問が出てくると思いますよ♪

 

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(きた)

 

OSS_bn.jpg

 
発生が史上2位の遅さとなった台風1号、台湾を直撃した後、中国華南へ再上陸して消滅しました。
”1号”としては観測史上最強となり色々と話題を呼びましたが、日本への影響はなく一安心といったところです。
逆に、当初の予想進路の通り進んでいくと、朝鮮半島から日本海へ抜けるはずだったので、このまま梅雨明けが早まるかな
ーと素人ながらに期待をしていたのですが、それも叶わず・・・。

前回から引き続き、梅雨時期は体を壊しやすいという説を身をもって証明している、担当(きた)です。
梅雨明け間近な時期ではありますが、いよいよ7月30日には、県下最大級の花火大会「松江水郷祭」が
行われます。約1時間で1万発もの花火が上がる様は迫力満点。
また、宍道湖上で上げるということで、湖面に映る花火の美しさは、なかなか味わえないものです。

oss-160715.jpg

例年、当日の周辺混雑は果てしなく地獄の様相を呈していて、松江出身の筆者も、さすがに出かけるには二の足を踏んでいますが、ジョーホー奥出雲では、ネットワーク生中継として、松江マーブルが行う生中継を放送します。今年も、自宅にいながら楽しんでいただけるので、なかなか出かけるの億劫というかたは、ぜひご覧ください。

そこで、今回は色とりどりの花火について、夏休みの研究にもなりそうな視点からも紹介したいと思います。

みなさんが、新聞紙や木を燃やすとき、どんな色の炎がみえますか?
消防署のポスターを描いた子どもの絵には、炎が真っ赤にえがかれていました。
また、みなさんがよく想像する炎の色は、オレンジ色か黄色が一番おおいと思います。

花火の火薬には、じつは様々な種類の粉(元素)が混ぜられています。
この粉が燃えるときに、それぞれに特ちょうのある色が出ます。
この現象を、炎色反応(えんしょくはんのう)と呼びます。

たとえば、ナトリウムという元素は黄色、上の例の消防署のポスターに描かれた真っ赤な炎は、
ストロンチウム(またはリチウム)という元素の色です。
こういった元素の粉が、高温によって発色することで、あざやかな花火などがつくられています。

 ナトリウムの色は、身近なところでは、トンネルにつけられた黄色(オレンジ色)のライトが有名です。
これはナトリウム灯といわれ、ナトリウムの元素が電気の力で高温に発光したもので、少ない電力で
とても明るくともることから、全国で広がりました。

ただ、トンネルの中でカラー写真をみてもほとんどが灰色に見えるように、ナトリウム灯の光は、
そのほかの色を目立たなくしてしまいます。また、最近では技術がすすみ、太陽光に近い白色の光でも、
少ない電力で明るくともる、LEDライトのようなものが開発されてきました。
このため、トンネルなどのライトにも、白色光が採用され、また入れ替わっています。

話はもどりますが、この炎色反応は、家庭でも再現することができます。
(※実験には火をつかうので、必ず大人の人と一緒に行ってください。)

たとえば、身近な塩は、塩化ナトリウムを主成分としていて、スプーンやアルミカップ(お弁当で使うもの)に
少量の塩と水とアルコール(できればメタノール)を入れて点火すると、黄色い炎があがります。
ガスレンジで、調理中のみそ汁が吹きこぼれたときに、黄色い炎が見えることもあります。
このほか、薬局でも販売しているホウ酸には、ホウ素という物質が含まれていて、この物質は黄緑色の
炎をみることができます。
また、料理で使われるミョウバンや、カルシウムの粉末などでは、どのような色がでるでしょう・・・??

 ※ジョーホー奥出雲のコーナーだったら、実験してお見せできるのですが、
ブログ内のコーナーなのが残念ですね(^^;

 

さて、ここからは大人の方向けの余談です。
私は高校時代に、炎色反応を起こす主な物質を習いました。
化学には、よく呪文のような覚え方があって、例えば「水兵リーベぼくの船・・・」なんて、超有名です。
これは、元素を軽いほうから順番に並べた覚え方で、
水素 ヘリウム リチウム ベリリウム ホウ素炭素 窒素 酸素 フッ素 ネオン の頭文字をまとめたもの。

これと同じように、炎色反応で習ったのは、「するりとかるくなわばりほどく」 でした。
ストロンチウム リチウム カルシウム ナトリウム バリウム ホウ素 銅 カリウム  の頭文字ですが、
虹の色の並びに近く、とても憶えやすかった記憶があります。

 

ところが、多くの人に聞くと、

「リアカーなきK村 動力借るとするもくれない馬力」 

という呪文(憶え方)を習ったそうです。
リチウム(赤) ナトリウム(黄) カリウム(紫) 銅(緑) カルシウム(橙) ストロンチウム(紅) バリウム(緑)
だそうで、初めて聞いたときは「???」でした。

化学の授業を受けた記憶がある方は、どちらで教わったでしょうか?


夏休みの自由研究、子どもより大人のほうが大変だったり、熱中してしまったりする話をよくききます。
この夏、ぜひ色んな科学あそびを通して、理科好きっ子が増えてほしいなと思います。

 

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異なった見解、ご意見ご要望なども、ぜひお待ちしています。 

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(きた)