奥出雲町の小阿井集落では、「奥出雲きねつき餅の里の会」を平成11年に結成しました。契機は、県中山間地域活性化プラン事業(平成11年度)の採択を受け、消費者に直接美味しい、きねつき餅をお届けするため「きねつき餅の里」づくり事業に取り組んできました。
■小阿井集落は、中国山地の山懐にあります。中国山地の雪、豊富な森、花崗岩から湧き出るミネラルに富んだ清冽な水が豊富です。中山間地域の棚田状の地形のために、田んぼの水の管理や畦畔の草刈りなど、農家は心をこめた米作りを行なってきました。
ここは豊潤(にたしき)な小国と出雲国風土記にも語られ、昔から肥沃な土地でした。仁多牛の飼育も盛んで、町は堆肥センターを作り、稲作の元肥に堆肥を奨励しています。

■丹精込めて育んだ餅米(品種:ヒメノモチ)を、奥出雲の清水に一昼夜かし、欅のきねでつきあげた餅づくりをしてきました。自慢の杵と臼は平成11年に購入しました。 蔵の中に眠っていた臼を譲り受け、削って、磨き、復活させました。 臼はケヤキ製であり、今ではこの太さ、大きさのものは手に入りません。

■島根の田舎暮らしの魅力を情報発信し、都市と農村の交流を図る目的で、大阪城公園内で「しまね田舎暮らし体験フェア」が開催され、小阿井のきねつき餅の会が、丹精こめて作った仁多米をもって、実演販売を行いました。

■つきたての餅を手際よく丸めます。丸めるのは、女子衆の仕事で、子供の頃から手伝い、見よう見まねで覚えます。 仁多餅(小阿井産)の品種は、ヒメノモチです。こしがあり、煮立っても崩れないのが美味しさの秘密です。

奥出雲きねつき餅の里の会(奥出雲町小阿井) 西村 政信